外伝・氷の公爵と白姫菊 後書き
『神の印』シリーズ「外伝・氷の公爵と白姫菊」を読んでいただきありがとうございます。
本編は本作(外伝)の未来軸になっています。
もともと本編の世界観を伝えるのに欠如した情報を補うために、番外編として短く書こうとした、と思ったのが執筆の発端です。
『ローザンブルグ娘』がヒロインで聖徴と呼ばれる赤痣が『ローザンブルグ娘』が異性に見られたり、さわれたりしたらどのように感じるのか。
本編でも番外編のエピソードで語られていますが、不十分だと感じたので、改めて書き始めました。
第一話の『ローザンブルグの白薔薇』のレフォールの両親の穏やかな幼なじみラブ話でも良かったのですが、久しぶりに波乱万丈なお姫さまを書いてみたくなったので、家系図を眺めて、もっと過去の時間軸に焦点を当てることにしました。
第三王女とローザンブルグ公爵、としか名前が載っていないものです。
この二人の恋愛話はどんなものだったのだろうか、と。
歴史に翻弄された悲劇のヒロインは実は思いっきり人生を堪能していた。
というプロローグ詐欺をしてみたかった、というのも大きいです。
名前は本編と同じように料理に使うハーブの名前から取られています。
カタカナ表記のために、発音が異なりますがイタリア語が由来です。
王家に嫁いだ子爵家の娘であったアネットが聖王妃と呼ばれ、王家から公爵家に降嫁されたセルフィーユ王女が聖王女と呼ばれているのに、本作のヒロインであるアニスが聖王女と歴史に記されていないのは「ローザンブルグ娘」であったことがローザンブルグ家の直系子孫にしか伝わっておらず、手記(日記)などにも記述されておらず、レインドルク家の禁帯本だけにしか残っていないためです。
それらはアニス王女が快適に過ごせるように、という公爵からの配慮でした。
話の根幹にかかわる部分がWEB上ではレーティングをしなければならない、ということでR-15にさせていただきました。
本屋などで流通する一般書籍でしたら全年齢程度のソフトな描写になっています。
少女向けのライトノベルの書籍であっても、もう少し過激でしょうし、名作と呼ばれている近現代の書籍の方がもっと過激です。
が、昨今のインターネット社会の事情を踏まえると年齢制限をさせていただきました。
全年齢の本編はこちらです。
神の印 【中世ヨーロッパ風ファンタジー・恋愛小説】
バナークリックでも文字列クリックでも別窓で開きます。
本編の番外編で本作に関係しているエピソードはこちらになっています。
哀れなる姫菊
氷の公爵が愛した庭
聖徴
本日を連載開始日(公開日)にしたのは2025年のキリスト教の『イースター(復活祭)』にあたるためです。
記念日らしい日にしておけば忘れないだろう、的なノリです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
2025.04.20. 並木空
感想などありましたらいただけると嬉しく思います。



素材【
web*citron】