注意書き

warning
 異世界風ファンタジー『鳥たちの見た夢』に興味を持っていただきありがとうございます。

 中国によく似た文化の世界観を持つ戦記・建国記になります。

 ファンタジー要素は、時代小説ほど歴史考証をせずに、戦略、戦術や使用ししている武器などが作中に出てくることです。
 またヒロインのフェイ・ホウチョウの母方の血筋より、夢の中で未来予知をできる『斎姫(いつきひめ)』であるという点です。
 古代であれば巫女・神子と呼ばれた女性が、現代であれば占い師と呼ばれる人物が持っている程度の能力です。
 便利な魔法や不老不死などは存在せずに、剣と謀略の世界観になっています。

 主人公であるシ・ソウヨウが身を置く、鳥陵(チョウリョウ)側が【正義】として描かれる作品になっています。

 群雄割拠の時代の終焉から建国して、やがて安定した国になるまで(発表している作中ではまだ不安定な情勢ですが)書かれているので、【勧善懲悪】な作品ではありません。

 主人公のシ・ソウヨウは正統派なヒーローではなく、アンチヒーローと分類されるヒーローになっています。
 道徳観、倫理観が大きく欠如しています。
 自分に利があれば、目的遂行のためにどのような手段も使います。

 本編では鳥陵側が【正義】として描かれていますが、中盤から【群雄劇】の色合いが強くなったために、様々な人物の視点で作品に焦点があてられるようになります。

 主人公やヒロインの身近な人物であったり、完全な味方な人物だけではなく、利害が一致している時だけ味方である人物、鳥陵に敗戦した国の人物、最終的に鳥陵を裏切る人物の視点など。

 そのため序盤から出ているネームド(名前がついている人物)が【正義】のために、悲劇的に死亡するケースもあります。
 番外編で過去軸なども置いてあるので、ネームドが幸せだった時期のエピソードであったり、エピソードゼロ的意味合いで、本編開始の時間軸ではすでに故人になっている人物のエピソードもあります。

 流血、暴力表現だけではなく、倫理観が大きく欠如しているためにWEBではR-15程度の制限がかかっています。
 戦記というジャンル上、殺人シーンが避けて通れないために、主人公やメインの人物がそういった行動をするのが苦手な方は、そっと画面を閉じてください。

 恋愛描写でいわゆる朝チュンやモーニングコーヒーと呼ばれるものや、ライトキス以上のキスシーンが出てくるために、性的なニュアンスでもR-15になっています。
 が、濃厚な恋愛描写はフレーバー程度で、主人公とヒロインの間は清く正しい(?)恋愛関係なので、そちらの方は期待しないでください。

 作者である並木空が書きたかったのは【親の仇だと思っていた少女に恋をした少年】であるので、すでにWEB上で発表している文章量で目的は達しているのですが、リクエストが意外に多く、それに応えて細々と書いている状態です。

 飽きた、興味がなくなったわけではなく、本編の更新が止まっているのは、最初に用意した歴史年表という名のプロットと辻褄が合わなくなってしまったので、方向を修正したり、伏線として重要なものを番外編として書き下ろしたりしているためです。

 ここまで読んで覚悟のできた方だけ、『鳥たちの見た夢』の世界観を楽しんでください。

 2025.10.26 並木空